神戸製鋼所 永良 代表取締役副社長と3 回目の対話を実施
2026年8 月28 日、コーポレート・アクション・ジャパン及び海外機関投資家を含む株主グループは、神戸製鋼所と脱炭素移行戦略に関する対話を実施しました。神戸製鋼所からは永良 哉(ながら はじめ)代表取締役副社長執行役員および総務・CSR 部関係者が出席し、同社の着実な脱炭素化の推進と中長期的な企業価値向上の両立をアジェンダの中心として、株主グループと質疑応答を重ねました。本対話は、コーポレート・アクション・ジャパンが本年4 月22 日付けで提出した提言書に対する回答を受け、議論を深めることを目的として行われたものです。
対話において株主グループは、まず神戸製鋼所に対して、同社の脱炭素目標や高炉の移行計画、グリーン鉄の市場形成と国際標準化への取り組み等について、より詳細な説明を求めました。さらに、2050年度の温室効果ガス排出量の削減目標に向けた設定状況及び推進手段について見解を伺いました。
神戸製鋼所からは具体的な移行戦略として、CAPEX・OPEXや品質面などを踏まえ、スクラップ溶解炉の導入(約1,000 億円規模の投資を伴う)を検討していること、鉄鋼のマスバランス方式の国際標準化に向けた積極的な働きかけに取り組んでいることなどについて回答を得ました。また、2030 年以降の追加中間目標については「技術開発や市場形成などの不確実性を踏まえつつ、次期中期経営計画の策定過程で、どのような目標を設定できるか引き続き検討する」との言及がありました。
鉄鋼業界は、脱炭素化が最も困難なセクターの一つであり、欧州のCBAM をはじめとする国際的なルール形成の動きに加え、高品質なスクラップ材の確保などを含む資源獲得競争や安定的な再エネ電力の確保といった、一企業では対応が困難な複雑な課題に直面しています。一方で私たちが同社に期待することは、かかる要素や競合他社の動きを十分に事業戦略に織り込んだ上で、サプライチェーンを構成する取引先や業界団体などと緊密に連携し、業界全体の脱炭素化を牽引する役割を果たしてもらうことです。コーポレート・アクション・ジャパンは、同社の持続可能な成長と企業価値のさらなる向上を願い、今後も信頼関係を基盤とした建設的な対話の継続を望み、実施してまいります。